同居している義母を、私たちの扶養に入れていませんでした。
「年金をもらっているから、扶養には入れられない」——そう思い込んでいたからです。
でも、それは間違いでした。しかも5年さかのぼって申告できると知り、税務署へ行き、税金が戻ってきました。思っていたよりずっと大きな額でした。
この記事では、私が気づいたきっかけから、準備したもの、税務署での流れまで、実際にやった順番のままお伝えします。
⚠️先にお伝えします。扶養に入れられるかどうかは、所得や同居の状況によって人それぞれ違います。この記事は「私の場合はこうでした」という体験談です。ご自身の場合は、必ず税務署に確認してください。電話でも丁寧に教えてもらえます。
私が思い込んでいたこと
義母は長いあいだ、義父の扶養に入っていました。
数年前に義父が他界し、義母の扶養は外れました。そのことは知っていました。
でも、私たち夫婦の扶養に切り替える、という発想がありませんでした。「年金を受け取っている人を、扶養になんて入れられないだろう」と、なんとなく思っていたのです。
調べもしませんでした。ここがいちばんの反省点です。
気づいたきっかけ
お金について学べるライブ配信を見ていたときのことです。
ちょうど扶養について勉強していて、「扶養」には2種類あることは理解していました。ここを分けておくと、話が分かりやすくなります。
1. 税金の扶養
扶養した側(この場合は夫)の税金が安くなります。これを扶養控除といいます。
2. 社会保険の扶養
扶養に入れてもらった側が、保険料を払わなくてよくなります。
同じ「扶養」という言葉ですが、まったく別の制度です。条件も違えば、手続きの窓口も違います。
おもしろいのは、得をする人が逆だということです。1つ目は扶養した側の負担が軽くなり、2つ目は扶養に入った側の負担が軽くなります。
この記事でお話しするのは、1つ目の「税金の扶養」のほうです。(2つ目が気になる方は、勤務先の担当部署か年金事務所に聞いてみてください)
その配信中、視聴者の方から質問が出ました。
「年金受給者でも扶養に入れられますか?」
——ハッとしました。もしかしたらわが家も該当しているのでは?
自分で調べてみたら、うちの場合は該当していました。
まず、どこに聞いたか
先に、全体の流れをお見せします。

順番はこうでした。
1. 会社に確認
年末調整に間に合うか、夫の会社の担当部署に聞きました。答えは「もう集計を始めているので、確定申告してください」。
※年末調整=会社が年末に税金を計算し直してくれる手続き。確定申告=自分で税務署に申告する手続きです。
2. 税務署に電話
扶養に入れるのは夫の側なので、手続きをするのは夫ということになります。
でも、年末から年明けは夫の仕事がいちばん忙しい時期。平日の日中に休みを取って税務署まで足を運んでもらうのは、さすがに忍びない——。
そこで税務署に電話して、「妻の私が代理で手続きできますか」と聞きました。答えは「できます」。
このとき、年末で忙しい時期にもかかわらず、手続きの流れをとても丁寧に説明してもらえました。電話しただけで、不安がかなり減りました。
3. 予約を取る
初めてだったので、税務署で職員の方に見てもらいながらやることにしました。予約の開始日を電話で教えてもらい、その日に改めて電話して予約。そのとき持ち物も確認しました。
準備したもの

私の場合はこれだけでした。
- 戸籍謄本(同居していることが分かるもの)
- 夫の源泉徴収票 5年分(源泉徴収票=会社が発行する、1年間の収入と税金が書かれた紙)
- ふるさと納税の寄附金受領証明書(該当する年のもの)
- 夫のマイナンバーカードと、その暗証番号
- 義母の生年月日(年齢の確認に必要でした)
- 還付金を受け取る口座(夫名義のもの)
- スマートフォン
⚠️必要な書類は、家庭の状況によって変わります。電話で確認するのがいちばん確実です。私も予約のときに教えてもらいました。
税務署でやったこと
拍子抜けするほど簡単でした。
予約していたので、待ち時間もありません。担当してくださったのは若い職員の方で、私のスマホの画面を見ながら、入力する項目をすらすら教えてくれました。
そう、手続きは自分のスマホでやります。税務署のパソコンではありません。
そして、ここがいちばん助かったところです。
1年目に入力したデータを、次の年に流用できるんです。職員の方の指示どおりに進めたら、5年分がどんどん処理されていきました。
つまずいたことは、一切ありませんでした。
(正直に言うと、もう一度自分だけでやれと言われたら、すっかり忘れています。それでいいと思っています。分からないことは、分かる人に教わりながらやればいいのですから)
ひとつ知っておくとよいのは、70歳以上の親を扶養にする場合、同居しているかどうかで控除の大きさが変わることです。同居しているほうが大きくなります。
ただ、金額は制度によって決まっていて、しかも所得税と住民税で違います。ここは調べるより、税務署に聞くのがいちばん早いです。私もそうしました。
正直に言うと、控除の大きさを知ったとき、ひっくり返りそうになりました。
「これを5年分、知らないまま払い続けていたのか」と。
見落としやすいこと:ふるさと納税
ひとつ、気をつけてほしいことがあります。
扶養控除が増えると、その年の税金の計算がまるごと変わります。すると、ふるさと納税の申告もやり直しが必要になります。
私も、該当する年のふるさと納税の証明書を持っていきました。ここを忘れると、あとで面倒になります。
さらに私は、年ごとに一覧にまとめて持っていきました。
- 寄附した日
- 寄附先の自治体
- どの年の分か
証明書の束をそのまま出すより、一覧があるほうが確認が早いです。職員の方も見やすかったと思います。
じつはこれ、そのときのために作ったものではありません。ふるさと納税は年をまたぐと分からなくなるので、ふだんから管理表にしてあるんです。
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整えておいたものが、思わぬところで効く。これは、その典型でした。
還付金はいつ?
金額は、その場ですぐに分かりました。画面に出ます。
振り込まれたのは、翌月でした。私が申告したのは1月で、確定申告のシーズン(2月〜3月)より前だったので、早かったのだと思います。
還付金は、夫の口座に振り込まれます。
わが家は夫の口座もネットバンク(インターネットで使える銀行)にしてあるので、入金されたのがすぐに分かりました。通帳を持って記帳しに行く必要もありません。
そこから私の口座へ移すのも、スマホの操作だけで終わりました。
こういうときに、夫婦そろってネットバンクにしておいてよかったと実感します。
こういうときに、ネットバンクにしておいてよかったと実感します。
一般には、こう言われています。
- 2月〜3月に申告した場合 … 税務署が混み合うので、1か月半〜2か月以上
- 4月〜1月ごろに申告した場合 … 3週間〜1か月程度
急ぐなら、シーズンを外すのが良さそうです。
知り合いに話したら、その人も該当しました
この話を知り合いにしたところ、その方もまったく知りませんでした。
聞いてみると、その方も該当していました。すぐに手続きをして、税金が戻ってきたそうです。
このとき、あらためて分かったことがあります。
- 配偶者がいなくても、自分ひとりで手続きできます
- 義理の親でも、自分の親でも同じです
私の場合は「夫の扶養に入れる」という形でしたが、扶養に入れられるのは配偶者の親だけではありません。ご自身の親でも、条件を満たせば同じです。
2人続けて該当したということは、知らないだけで損をしている人が、まだたくさんいるということだと思います。
いちばんお伝えしたいこと
同じ立場の方に、まずお願いしたいのはこれです。
「うちは無理だろう」と、自分で判断してやめないでください。
私はまさにそれで、何年も損をしていました。年金をもらっているから無理だろう、と勝手に決めつけていたんです。
そして、世の中の仕組みを知っておくこと。知らないと、そもそも調べようとも思いません。
もうひとつ。同居していなくても、離れて暮らす親を扶養にできる場合があります。これも、知らなければできないことです。
分からなければ、税務署に電話する。それだけです。私が電話したときも、驚くほど親切でした。
まとめ
- 年金を受け取っている親でも、扶養に入れられる場合がある
- さかのぼって申告できるのは5年分
- 会社の年末調整に間に合わなければ、自分で確定申告すればいい
- 配偶者が代理で手続きできる(税務署に確認を)
- 予約すれば、職員の方が教えてくれる。自分のスマホで完結する
- 扶養が増えるとふるさと納税の申告もやり直しになる
- 条件は人それぞれ。まず税務署に電話してください
今日できたこと
- [ ] 「扶養」には2種類あって、得をする側が違うと知った
- [ ] 年金をもらう親でも入れられる場合があると知った
- [ ] さかのぼれるのは5年だと知った
- [ ] 「うちの場合はどうか、税務署に聞いてみよう」と思えた

ひとつでもチェックがついたら、それで十分です。

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